190525 田中ウルヴェ京 / 『メンタルトレーニング実践講座』 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★田中ウルヴェ京 / 『「リーダー力」を鍛える! メンタルトレーニング実践講座』
●自分と違う人間である部下のことを理解するうえで、
一人ひとりの「思考のクセ」を知ることはとても役立ちます。
「思考のクセ」には本人も気づいていないことが多いのですが、
実は普段の発言によく現れているもの。
「思考のクセ」には、いくつかのパターンがあります。
代表的なものとして挙げられるのが、
「べき思考」「どうせ思考」
「過去執着思考」「未来不安思考」「完璧思考」の五つ。
「べき思考」は自己過信タイプの人、
「どうせ思考」は自分に自信がない人といったように正反対のパターンで、
これらは「人間軸」の思考と呼んでいます。
「過去執着思考」と「未来不安思考」は「時間軸」で、
それぞれ過去にこだわるか、未来にこだわるかの違い。
そして、「完璧思考」は「べき思考」の発展型ともいえるものです。
●「べき思考」の人とのコミュニケーションの基本は、
相手に「自分の『べき思考』をぶつけない」ということです。
そのためには「そうか、君はそう思ったのか」
「何がいいたいのかは分かった」といったように、
相手の「べき」をまずは受け入れるということからスタートします。
●「どうせ思考」の部下には、「失敗は成功へのステップ」
ということを分かってもらいたいところですが、
最初にそれをいってもまず理解されないでしょう。
そこで、リーダーとしてまず行うべきことは、
「どうせ思考」の部下に「小さな成功体験」を
どんどん与えるということ。
それには、どんな些細なことでもいいので、普段から、
「これをやってくれてありがとう」
「君が書類の間違いに気づいてくれたおかげで助かった」など、
その部下の行動に対して、自分が感謝し、評価していることを伝えましょう。
●過去に起きてしまったミスや失敗にいつまでもクヨクヨしている
「過去執着思考」の部下に対しては、まず
「過去を変えることはできない」という当たり前のことを
何度となく言葉で伝えること。そして、
「今」に意識をむけさせることが重要です。
たとえば、一日や一週間単位でToDoリストをつくらせたり、
「何日までに提出」など仕事の期限を明確に設定することが有効です。
一日一日のやるべき仕事を本人に意識させ、
とにかく「今」に集中させることです。
●「未来不安思考」の部下も、「過去執着思考」と同様、
「今」に集中できていないという問題があります。
「今できること」は何かを気づいてもらうために、
リーダーはまず、その部下がなぜ未来を不安に感じているのか、
話を聞いてみましょう。
●「完璧思考」の部下の場合、多くの場合、
「自分を認めてほしい」という思いをあわせて持っていたりします。
リーダーは「そのがんばりをいつも見ている」
ということを伝えるために、マメに声をかけましょう。
がんばりを認めたうえで、がんばりすぎないように促すことが重要です。
「もう少し肩の力を抜いても、十分君はやれている」
「そこまで自分を酷使しなくてもいいよ」と声をかけ続け、
その部下が実際に効率よく息抜きをしていたり、
余計な力を抜いて仕事に集中している場面を見かけたら、
その変化を高く評価してあげてください。
●一年間の目標というゴールに対して、
毎月の目標やそれを達成するために必要なことを整理し、
「誰が・何を・いつ・どのように・どれだけやる」というレベルに
落とし込んでいかなければなりません。
□ビッグコミックスピリッツ『ラストイニング』
主人公が監督に就任してまずやったことが、
野球部員たちを「犬」「猫」「猿」の三種類に分けること。
犬 → 命令に忠実だが、自分で考えることが苦手な人。
猫 → 能力は非常に高いが、自分勝手で信用できない人。
猿 → 何をやるにも自分で考えて工夫をする人。
●コーチングは、「問いかけ」を主体としたコミュニケーションです。
リーダーは直接的に指示やアドバイスを与えるのではなく、
部下が「自分で気づく」ように誘導することを心がけてください。
といっても、特別難しく考える必要はありません。
普段の部下とのコミュニケーションの中で、
意識的に自分から質問を投げかけ、
それに対して部下が答えるという流れをつくっていけばよいのです。
●部下のやる気を引き出す七か条
(1)毎日三分、部下全員と話す。
(2)リーダーはできるだけ残業しない。
(3)朝一番に出社して、部下を迎える。
(4)月一回、ランチミーティングを実施する。
(5)毎月の給与明細は手渡しで。
(6)部下に謝り、部下に教わる。
(7)とにかく部下に仕事を任せる。
●嫌な上司に対する考え方を変える
「自分が嫌な相手との人間関係をがまんする理由は何か?」
が重要で、その理由が自分の目標達成のためなら、
納得して受け入れることができるということ。
例:
・目標=顧客対応の達人になる。
・そのために=自分が苦手な人と積極的にコミュニケーションをとる。
・そのステップとして=嫌な上司に対応する。
●アサーション(Assertion)
論理的・建設的に物事を考え、感情をコントロールし、
自分の意見や気持ちを正しく相手に伝えて、
望ましい結果を得るためのコミュニケーションスキル。
直訳すると「主張」ですが、
アサーションは単に自分の主張を相手に押し付けるものではありません。
相手の心情や立場に配慮して、
相手にとって受け入れやすい表現で働きかけ、
相手の主張も認めて
合理的にコミュニケーションをとることを重視しています。
そのため、アサーションでは「相手の話を聞く」というスキルも重要です。
「伝えるスキル」の前に、まず「聞くスキル」の基本を紹介しましょう。
・うなずく
・相づちを打つ
・相手をきちんと見る
・適切な質問をする
この四つがポイント。
これらを実践することで、相手が意見をきちんと話しやすくなるとともに、
自分も「聞く」という意識を持続できるようになるため、
相手の話をより正しく理解できるようになります。
●アサーションにおける「伝えるスキル」 DESC法
相手を不可にさせずに自分の意見や気持ちを伝える話法で、
Describe(描写する)、Express(表現する)、
Suggest(提案する)、Consequence(結果を示唆する)
という四つのステップの頭文字から名づけられた言葉です。
(D) 現在の状況や相手の行動などを客観的に描写します。
主観をまじえず、事実をさらりと伝えます。
(E) Dについての自分自身の主観的な気持ちを説明します。
特に、否定的な意見を伝えるときは
「私は○○が違うと思いました」のように、
主語=自分を明確に示します。
(S)状況を変えるための解決策や妥協案を提案します。
(C)「○○であれば、こうなります」というように、
相手に結果を示唆します。
●リーダーになってから今日までの自分を振り返ってみることです。
そして、「よかったこと」「嫌だったこと」をそれぞれ思い出して、
一つひとつ書き出してみましょう。
「よかったこと」「嫌だったこと」は、
「得たもの」と「失ったもの」のどちらが大事かによっても変わってきます。
●自分にとって大事なのは何か?
特に仕事に関連する代表的なものとしては、
「安定」「挑戦」「協働」「自由・自律」「地位・立場」
「創造」「専門性」「貢献」「ゆとり」「収入」などがあげられます。
●発達心理学の研究で知られる心理学者 E・H・エリクソン
「ジェネラティビティ(世代継承性)」
成人期の男性は、40歳頃まで、
自分の成功や自己実現を第一に考えて成長します。
もちろん程度の差はありますが、
基本的には「オレが、オレが」という生き方。
これが自然なのだそうです。
それが40歳前後になると、
自分のそれまでの人生を振り返る「節目」を迎えます。
およそ人生の折り返し地点でもあり、
「自分がいつか死ぬ」ということをリアルに意識する時期でもあります。
人生の「復路」では、脳の機能や体力も徐々に衰えていく。
それを認識したうえで、
これからの人生にどんな生きがいを持てばよいのか?
そのような悩みを経て生まれる心の感覚が、ジェネラティビティです。
ジェネラティビティは、
「次世代につながる価値を生み出し、育むことへの関心」
という意味を持つ造語。
つまり、自分がこれまでに培ってきたスキルやノウハウを
次の世代に「伝えること」に生きがいを感じるようになるということです。
●自分のこれからのキャリアを考えるうえでは、
仕事だけではなく、プライベートも含めた究極の目標である
「なりたい自分」を明確にしなければいけません。
「なりたい自分」を常に意識していれば、周りの環境が変化しても
決してブレることのない自分の「軸」を持つことができます。
そして、「なりたい自分」と「現在の自分」を比較することで、
自分には何が足りないのか、これから何をするべきなのかが分かり、
「自分の人生をコントロールする」というスキルを
身につけることができるのです。
●キャリアプランニングでは、「役割」のことを「ライフロール」と呼びます。
たとえば、男性で既婚者であれば「夫」、
子どもがいるなら「父」、ほかにも「○○の友人」など、
さまざまな役割が考えられます。
※実践は自己責任で。
#読書 #人生訓