190606 立石美津子 / 『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』 読書グラフィ
読書グラフィ 今日読んだ本
★立石美津子 / 『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』
●ことわざ「君子は豹変(ひょうへん)す」
「節操なく変わり身の早いこと」という悪い意味にも使われますが、
「過ちを改めて善に移る切り替えが早い」という良い意味もあります。
●「助長」の由来
古代中国「宋」に真面目な男がいて、
隣の苗が羨ましく思い、自分の苗の先っぽを少しずつ引っ張りました。
翌朝起きてみると、自分の苗は全部枯れていました。
ここから「不必要な力添えをして、かえって害すること」を、
「助長」と言うようになりました。
●リフレーミング
ある枠組みで捉えられている物事を、違う枠組みで見ることを指す専門用語。
ある角度から見たら短所に見える部分も、別の見方をすれば長所になります。
見えるだけでなく本当に良い所だったりするのです。
例:
忘れ物を何度もする
→忘れ物をして何度も叱られても意に介さない図太い神経の持ち主。
騒がしい → 元気。場を盛り上げる力がある。
好き嫌いが多い → 味覚が繊細。
察しが悪い → 天然。憎めないヤツ。
●テキトー母さんは、「何で片付けないの!」と怒りません。
「片付けられる人ー?」「はーい」
と自作自演。すると子どももつられて・・・
※自分とこではうまくいきませんでした(泣)
●「見た目」を変える
たとえば服装。小さい頃から安くても色味と素材のマッチした
趣味のよい服装をさせていると、美的感覚が身に付き、センスよく育ちます。
それから顔。パーツは今ひとつでもいつも笑顔の人。
●「買って!買って!」と大騒ぎする子ども。
でも、テキトー母さんはきっぱり。
「そんなお金はありません!」
テキトー母さんは予算に忠実。
どんなに子どもがわめこうとも知らんぷり。
周りの目なんか気にしません。だから子どもも諦めます。
●親を困らせる子どものわがままの原因 3つのパターン
(1)途中で親が折れている。
親が絶対に約束を翻さない(ひるがえさない)こと。
買わないと言ったら絶対に買わない。
会津藩の子弟教育「ならぬものはならぬ」の精神を貫く。
すると「泣き叫んでも手に入らないこともある」
「世の中には自分の思い通りにはならないこともある」と学びます。
約束を破ると、子どもは、「大騒ぎして泣けば買ってくれる」
としっかり学習します。
「おいしそうだね。食べたいね。でも今日はダメなの」
ときっぱり断りましょう。
(2)我慢できたのにほめない。
子どもが我慢できた時は、「欲しかったのに我慢できてエラいね!」と
ほめることを忘れないようにしましょう。
ほめることは、意識しないと難しいものです。
(3)人によってしつけの仕方が違う。
お母さん・お父さん と じーじ・ばーば など。
しつけの方針が一貫していないと、
子どもは誰の言うことを聞いたらいいのか混乱します。
しつけの方針は家族の中で一致させなくてはうまくはいきません。
●子育ては、絶対評価しましょう。
「あなたはあなたのままでいい」と絶対評価で育てると、
たとえ他人より劣る面があっても、自己評価が下がることはありません。
我が子だけの変化に注意していると、
昨日と今日のほんの少しの進歩でも目につくようになりますよ。
●ご褒美欲しさではなく、行為そのものが喜びになるように導く。
安いエサで釣るのはOK。
・例
○片づけると家が綺麗になってうれしい!
←→?片付けたらおもちゃを買ってあげる。
○全部食べたね。デザートにチョコでもいかが?
←→?残さず食べたら食後のデザートにチョコレートあげる。
○勉強すると知らないことがわかって楽しいよね。脳が喜んでる感じ!
←→?勉強したらマックでポテトを買ってあげる。
○宿題を早く片付けたから、ゲームの時間ができたね。良かったね!
←→宿題早くやってしまわないとゲームの時間はなしよ!
●うつ病の人に対して
「元気を出して」「頑張って」
「世の中にはあなたよりもっと困っている人がいる」
「誰でも落ち込むことはある」はNGワード。
カウンセラーは真逆の対応をします。
「そう、辛いんですね」
「お先真っ暗だと思ってしまうんですね」
「死にたくなっちゃったんですね」
カウンセラーにとって一番大事なことは、
そうやって患者に寄り添い、共感することです。
それがないと患者は、
「やっぱり心の専門家も私の気持ちをわかってくれない」と感じ、
信頼関係は築かれず治療をスタートすることさえできないと言います。
●親だってイヤになることもある。
そんな時は、子どもを変えようとするより、
自分の状況を変えるほうがてっとり早いです。
テキトー母さんの例
・耳栓をする(髪の毛で隠す)
・トイレやお風呂場で5分くらいリラックスしてから戻ってくる。
・アロマを炊く。
・BGMを流す。
・ガムを噛む。
●先生から叱られる。友達からのいじめ。
↓
「自分はダメな人間」と自己否定。
↓
楽しくない学校生活。
こうしたストレスが思春期以降、不登校やうつ、引きこもり、
リストカットなどの自傷行為、他人への暴力など
として表われるケースもあります。
この時になて悔やんでも、過去に戻って育て直すことはできません。
子どもを産んだ瞬間に感じたこともを思い出してみてください。
「元気な子であればそれで十分。生きているだけでいい」
「幸せな人生を歩んでほしい」
「どんなことがあっても私が守ってみせる」
そうやって寝顔を見て愛おしく思ったのではないでしょうか。
だったらすべてを受け入れて守ってあげましょう。
先生、友達、ママ友そして本人にも
カミングアウトすることで生き易くなります。
どんな子どもにも、幸せになる権利があります。
子どもは自分から望んで生まれてきたわけではありません。
子どもをつくったのは、まぎれもなく親の選択なのです。
世界中の人間を敵に回しても、子どもの味方になってあげてください。
人生は日々の積み重ねです。
否定される日々を送ることは、将来かならず悪い影響を及ぼします。
長い子どものの人生を考えて、
「いつも幸福感を味わえる環境」を準備してやることが、親の愛です。
「否定されることが一番の不幸」
●「テキトーな子育て」は、「投げやりな子育て」ではありません。
親の価値観を押し付けず、他の子と比べず、
ありのままのわが子を受け入れる。
だから、子どもも自分にないものを嘆くことなく、
他人を妬むこともなく、
「自分は生きているだけで価値がある」という自尊感情が生まれる。
後の人生でどれだけ失敗しても、壁にぶち当たっても、
乗り越えられる力が付く。そういう子育てです。
#読書 #子育て