190624 リチャード・ヴィートー / 『ハーバードの「世界を動かす授業」』 読書グラフィ
読書グラフィ 今日読んだ本
★リチャード・ヴィートー、仲條亮子 / 『ハーバードの「世界を動かす授業」
ビジネスエリートが学ぶグローバル経済の読み解き方』
●シンガポール
汚職防止のための機関として、
企業を精査する汚職防止局を設置している。
国際腐敗認識指数で透明性が高い国の上位にいつもランクされている。
(政治家と公務員の腐敗の程度を国際的に比較するためのランキング)
●<参考>腐敗認識指数 国別ランキング・推移
日本は18位タイ。
https://www.globalnote.jp/post-3913.html
●1999年1月1日に11カ国が参加し、統合通貨ユーロが誕生した。
ギリシャは基準を満たすことができなかったため、1年半後に参加し、
参加国は12カ国となった。
当時、EU加盟国は15カ国であったが、そのうちの3カ国、
英国、デンマーク、そしてスウェーデンは
基準を満たしてはいたものの、参加しなかった。
●EUの政府予算は日本や米国、オーストラリアといった
OECE加盟国よりずっと規模が大きいことを忘れてはならない。
EUではGDPの44~50パーセントを政府の税金や政府支出が占めている。
日本では28パーセントくらいだし、米国は29パーセントとEUよりずっと低い。
周知のとおり、EU諸国には非常に洗練された社会プログラムがあり、
そのために税金や支出のレベルが高いわけだ。
●女性の就労率
イタリアでの就労率はわずか37パーセントで、
米国女性の場合の59パーセントよりずっと低い。
日本の女性の47パーセントよりも低いレベルに留まっている。
●人々は日本を輸出大国と考えがちであり、
事実、いくつかの産業分野ではその見方は正しい。
しかしGDPに占める輸出の割合は71年には11パーセントであり、
2004年になっても11パーセントであった。
輸入はそれよりやや少なく、71年に9パーセントであり、
2004年には8.7パーセントであった。
つまり多くの人口を擁する大国である日本の経済活動の大半は、
”国内”で行われているのだ。
輸出産業の中でとりわけ発達した部分のみが、
世界的な貿易に深く関わっているのであり、
貿易がGDPの35パーセントを占める中国や、
60パーセントにも達する欧州諸国とは違うのである。
●日本人は消費するようり多くを貯蓄してきた。
それを25~30年にわたって続けてきた。
そして毎年、より多くを海外に投資した。
巨額の経常黒字を海外に投資した。
その結果、海外投資からの配当や
海外に貸し付けた資金の利息の受け取りが増えたのだ。
つまり日本は過去に行った投資の果実を現在享受している。
したがって巨額の貿易黒字がなくても、経常収支は黒字になる。
国際的に見れば、日本は成功組の典型例であろう。
そのようなことを成し遂げた国は、
ドイツやシンガポールなど数カ国しかない。
中国もそうなりつつあるように見えるが、
まだ日本のようなレベルには達していない。
(中略)
日本の通貨はユニークな動きをする。
というのはふたつの要因が、それぞれ異なる方向に進んでいるからである。
円高は実体経済に大きな打撃を与え、
通貨を下落させる方向に働くにもかかわらず、
海外からの配当、利息の受け取りに伴う経常収支が黒字基調を保つため、
通貨価値を引き上げる方向に作用するのだ。
したがって円がどちらへ進むのかを予測することが非常に難しい。
●リカードの中立命題
人々は財政政策面で赤字を出しつづけると、いずれ増税となることを理解し、
支出も抑制する態度をとる。
つまり人々はもっと金を使う
ケインズ的な景気刺激策による支出ではなく、貯蓄に走るのだ。
#読書 #ビジネス