190714 山崎元 / 『お金がふえるシンプルな考え方』 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★山崎元 / 『お金がふえるシンプルな考え方―マネーのルール24』
●長期投資でもリスクは減らない
普通の場合は、投資期間が長くなれば長くなるほど、
意思決定において考慮すべき不確かさの大きさ(つまりリスク)は
拡大するのです。
通常は、運用期間が長くなると、期待収益も、資産額の不確実性も、
共に大きくなるのです。
覚えておくべき結論は「大まかに言って、
運用期間が変わってもどれだけのリスクを取るか
(たとえば何%株式に投資するか)の決定には影響がない」
ということです。
例:投資金額100万円
・1年で年率マイナス40%
100万円x0.4=40万円の損失
・4年で年率マイナス20%
1年後 100万円 x0.2=20万円の損失
2年後 (100-20)万円 x0.2=16万円の損失
3年後 (80-16)万円 x0.2=12.8万円の損失
4年後 (64-12.8)万円 x0.2=10.24万円の損失
合計 4年間で 59万400円の損失
●若者がリスクを取れるのは投資期間が長いからではなく、
将来稼げるから。
●長期投資は、
手数料等の一時的なコストの投資期間あたりの影響を薄めるために有効です。
つまり、長期投資の本当のメリットは
一年あたりの影響を薄めるために有効です。
そして、短期投資はコスト面で
「話にならないくらい不利」というだけのことなのです。
●ベンチマーク
お金の運用の世界では、
たとえば株式で運用する投資信託の運用パフォーマンスを評価するときに
TOPIX(東証株価指数)のような株価指数を比較の指標として用いますが、
この比較対象をベンチマークといいます。
●ベンチマークの三条件
(1)透明性
(2)再現性
(3)規範性
●投資信託は
信託報酬やファンド内の売買手数料まで開示しているのに比べて、
生命保険のように損得判断の難しい複雑な商品が、
売り手の粗利を開示せずに売られていること自体、
筆者には消費者保護の観点から不適当と思えます。
●返済に勝る運用はなし!
投資よりローン返済を優先しましょう。
ローンの返済は、
リスクなしに高利回りで運用するのと同じ効果がある。
借金をしたまま株式ファンドなどを買うということは
コストの二重払いなので、
全くお話にならないくらい損なのだと思って下さい。
「日本の個人金融資産に占める株式の比率が小さい」
とよく指摘されますが、資産に占める不動産の
割合が大きいことと住宅ローンの存在を考えると、
株にあまり投資しないのは合理的な行動だといえます。
●投資家の自信過剰「オーバー・コンフィデンス」
●個別企業の株に投資する際の7つの手順
(1)興味を持つ。
(2)PER(株価収益率)を見る。
(3)増益率を見る。
(4)PERと増益率を同業種の他の銘柄と較べる。
(5)過去の利益予想の変化と株価の変化を比較する。
(6)株式の出来高(株式市場での取引株数)を見る。
(7)他の持ち株との関係を考える。
●買った株をチェックする簡単な方法は、
予想利益の変化と株価の変化を追いかけること。
予想利益の変化は、会社が発表する業績予想を
「日本経済新聞」の「決算短信」やアナリストの予想利益の平均値などで見る。
●ニュースと投資を結びつけるときの2つの注意点
(1)ニュースの価値を
絶えず会社の利益への影響の大きさに関連づけて評価すること。
(2)利益にとっていいニュースだとしても、
他人がよく知っているようなニュースなら、
すでに株価に織り込まれている公算が大きく、
そのニュースをあなたが知った時点から行動しても
プラスになるとは限らないということ。
●お金があれば避けられる不幸は多いし、
お金があれば自由の範囲を広げられます。
自分の現在および将来の稼ぎとお金(金融資産)は、
しばしば補完的な関係にあります。
たとえば、十分に貯めている人は、無理に働いて稼ぐ必要はありません。
これはつまり、資産が自分の働きの代わりにをしてくれる
ということですから、その運用に関しても、
自分の仕事に対するのと同じ真剣さで取り組んでもいい
ということではないでしょうか。
お金との関係の結び方はなかなか微妙なものですが、
お金について努力することを恥ずかしいとか卑しいと思うことなく、
しかし同時に、お金に人生の価値評価をさせるのでなく、
仕事とお金の運用の両方に注力しながら、
人生を楽しむといいのではないでしょうか。
それが合理的な生き方だと思います。
※実践は自己責任で。
#読書 #財テク