190715 岸見一郎 / 『人生を変える勇気』 読書グラフィ 今日読んだ本

読書グラフィ 今日読んだ本

★岸見一郎 / 『人生を変える勇気 - 踏み出せない時のアドラー心理学



●私のせいだと思ってしまいます。


「私は悪くないかも」と思うようにしてみたらどうでしょう。


 他人のすることがいつも正しいとは限らないのですから、

 もしも正しくないのであれば、しっかりと伝えることが大切です。


 何もいわなければ、

 他人はあなたが嫌な思いをしている

 ということすら知らずにいるままだからです。



古代ギリシア 哲学者 ヘラクレイトス

「同じ川には二度入れない」


 同じなのは川の名称だけで、

 川の流れも、その中に入る人も決して同じではありません。


 彼のこともいつまでもこのままの関係でいられると思っていると、

 たしかに最初の頃のような胸のトキメキはなくなってしまうかもしれません。


 いつまでもトキメキ続けたいのであれば、

 いつも初めて会った日のことを思い出してみるといいでしょう。


 実際、今日、彼と会うあなたは昨日のあなたではありませんし、

 彼もまた同じ人ではありません。


 今日、この人と初めて会うのだ

 と思って一日を始めてみることをお勧めします。



●友情と恋愛はどこが違うのか。


 楽しい時間を過ごした後、次に会う約束をするかしないかが

 友情と恋愛を区別する基準です。


 友達であれば、別れる時に次に会う約束を必ずするわけではありません。


 そのまま何年も会わないこともありますが、

 会えないことをつらいと思うことはありません。


 他方、恋人は次に会う約束をします。


 長く会えないと不安になります。

 会えなくても、不断に連絡を取らないと気がすみません。


 メールを出す頻度が二人の間であまりに違っていれば、

 返信がないことは自分への愛情が冷めたり、

 不実だったりする証拠と見なされてしまいます。



●友情と恋愛の違いにばかり注意を向けてしまいますが、

 両者はもっと近いものであり、

 恋人と友人に対して持つ感情は別物というよりも、

 恋愛の基礎、基盤に友情があると見た方が理解に近づけます。


 つまり、友人同士のように相手を尊敬し、

 相手を縛らないという基本的な思いがあってこその恋愛で、

 嫉妬に象徴されるような相手を「モノ」化するような感情は

 恋愛でもなんでもないのです。



●自分の人生を生きることと、親の期待に沿うことは両立できません。



●どんなことがあって「怒ってばかり」なのかわかりませんが、

 まず知ってほしいのは、

 子どもは親の期待を満たすために生きているわけではないということです。


 子どもがどれほどあなたの気に入らない生き方をしていても、

 そのことに干渉することはできません。


 どうしても子どもに手出し口出しをしてしまうとすれば、

 子どもには

 自分の課題を自分で解決する力があると信頼できていないからです。


 子どもが自分で決められること、

 決めなければならないことに干渉しなければ、

 それだけでも親子関係は風通しのいいものになります。


 そこそこ仲がよければいいのであって、

 理想的によい関係である必要はありませんし、

 どんな仲のよい人同士でも、時にはケンカをするものです。


 それでも関係がそこそこよければ、一時的に気まずいことがあっても、

 必ず仲直りできるはずです。


 自分がいわれたらきっと怒るだろうことはいってはいけません。


 これくらいならそれほど難しくないかと思います。

 親子だからといって何をいってもいいわけではありません。


 関係が近いから遠慮なく話をしていいのではなく、

 関係が近いからいっそう自分の言葉が

 相手にどう受け止められるのか気にかけなければなりません。



●親であれ誰であれ、他者があなたを愛そうと思うかどうかは、

 あなたには決めることができないということです。


 それが愛は強制できないということの意味です。


 愛される努力をしてみたところで、愛されるとは限りません。



●できることは二つあります。


 それは<あなたが>親を愛することです。


 あなたが親を愛しても、親がそれに応えてくれるかはわかりません。

 しかし、親が自分を愛してくれなければ

 親を愛さないというのはおかしいでしょう。


 もう一つは、親から愛されようとは思わないことです。


 いつまでも親に依存し続けることはできません。

 いつかは親から自立しなければなりません。


 親に愛されていないのであれば、

 それは自立のチャンスであるといえます。



アドラー

「もはや自分が必要とされないのではないかと考える老人は、

 子どもがいうことを何一つ断らない優しい老人になるか、

 がみがみいう批評家になる」



●子どもが親の期待に沿わないやり方で人生を生きようとする時、

 学生時代であれば、「自分で給料を稼げるようになるまでは許さない」

 と、親が子どもを抑圧することがあります。


 しかし、経済的に優位であるという事実は、

 子どもよりも親が上位にあることを意味しません。


 夫婦間でも、妻を養っていることで自分が優位にあると

 勘違いしている男性は今でもまだ多いように思います。


 外で働いて稼ぐということは、

 家庭における一つの役割でしかありません。


 私自身は若い頃から経済的優位に立ったことはありませんでしたが、

 だからといって、自分が劣っていると思ったことは一度もありません。


 経済的なことと対等であることとは関係がないのですから、

 主張するべきことは主張すればいいのですし、


 そのことで援助を打ち切られるようになったとしても、

 自由の方が優先されるべきだと私は思います。



認知症の親に対して


 子どもが親にできるのは、

 たとえ今しがたの出来事を親が忘れてしまっても、

 それに腹を立てたり動揺したりせず、いい時間を過ごすことです。



#読書 #人生訓