190905 狩野みき / 『世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業』 読書グラフィ

読書グラフィ 今日読んだ本

★狩野みき / 『世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業』



●暗黙の前提

 人の意見に含まれている、背景や思い入れ、葛藤、

 本人にとっては当たり前だからこそあえて口にしない前提など。



●暗黙の前提を探すためのプロセス

(1)「意見」を、<結論>部分と<根拠>部分とに分けて、

 両者の間に「なぜならば」矢印と「故に」矢印を引く。


 例:

 <結論>ヒアリング力が伸びると総合的な英語力も上がる

       なぜならば ↓   ↑ 故に

 <根拠>ヒアリング力が伸びた人はTOEICスコアも上がった


(2)<結論>なぜならば<根拠>というロジックはOKか、チェックする。


(3)<根拠>故に<結論>というロジックはOKか、チェックする。


(4)(2)と(3)のロジックがOKな場合、この「意見」は正当、と言える。


(5)(3)のロジックが釈然としない場合は、暗黙の前提を探す。


(6)その暗黙の前提は正しいと言えるのか、根拠を考える。



●よりよい決断をするための思考プロセス

(1)決断しかねている「行動」を肯定文で書く。


 例:「Y社に転職する」「自分で事業を起こす」など


(2)なぜその行動を起こしたいのか、目的を明確にする。


 2つの注意点:

(2)-1 目的を1つに絞り込む

 (欲望が複数重なったプロジェクトは成功しません)

(2)-2 自分にウソをつかない。


(3)その目的を達成するためにはどんな手段があるか、書き出す。


(4)それぞれの手段がもたらし得る未来を予測し、

 うまくいった場合といかなかった場合のシナリオを書き出す。


(5)「ポリシーに合わない」「現実的でない」ものを消去する。



●peer review(相互評価)

 友だちの作文や発表の内容について

 互いに批評したり意見交換をすることです。



□著者のTED It's Thinking Time

https://www.youtube.com/watch?v=o6UP65M8pYY



●意見を交換する ルール


・1~5 意見を言うとき


(1)この世に絶対的な正しい意見などない、と心得る。


(2)相手にとってわかりやすい言葉と流れで。

 相手に何か大事なことを伝えるときは、

 話す内容をそれぞれ「かたまり」に分けて、

 そのかたまりごとに話をすると聞きやすくなります。


 結論 → 根拠 → 提案、

 という3つのかたまりをベースに流れを作ります。


(3)これから話す内容の「マップ」を示す。


(4)大事な箇所は表現を変えながらくり返して。

 表現を微妙に変えて、あちらこちらに散りばめるとよい。


(5)断定的な口調は避けて。

 X 「○○ではダメです」

 O 「○○ではダメだと思うのです」


(6)反論=人格否定、ではない。


・自分の意見に対して誰かが否定的なことを言ってきても

「〇〇さんは私のことをダメなヤツだと思ってる」とか

「私のことを嫌いなんだ」と思わないでください。


 ましてや、人格を否定されたと思うのはもってのほかです。


 誰かが反論してきたとしても、その人が反対しているのは、

 あなたの「意見」であって、あなた自身ではないはずです。


・相手の背景を想像すると「意見と相手」を別物にできる。


 相手の「意見」と距離を置くように心がけてみると、

「意見は意見、発信者とは別物」と割り切ることが

 比較的スムーズにできるようです。


 どのようにするのかと言うと、

 相手が何か否定的なことを言ってきたら、

 その意見を「観察対象」として眺めて、

 この人はなぜこんなことを言うのかな、

 と考えてみるのです。


(7)NOは相手からの「質問」だと思おう。

 X 「それは無理だね」 → (怒)

 O 「それは無理だね」 → 「なんで無理なのかな?」


(8)相手の話をさえぎらない。


(9)「わかったつもり」はNG。


(10)相手の意見の丸呑みは「尊重」ではない。


 まずは相手の反論を受け止める → 自分の反論に移る。


 相手の言い分をまずはきちんと聞き、

「ご指摘ありがとうございます」などと経緯を表して受け止める。

 その上で「私が思いますに・・・」

 と言うべきことは言う、というのが理想です。


(11)相手のペースにのまれないで


 意見とは直接関係のないことであなたを批判する人がいたら、

 相手の反応を受け止めた上で毅然と本題に話を戻す、

 というのがスマートなやり方だと思います。


 いちばんやってはいけないのは、

 相手のペースにのまれて反撃することです。


 これでは、相手のレベルに自分を下げてしまうことになりかねません。


 それに、その場で話し合うべきは、

 あなたが提出した意見についてであって、

 相手のイチャモンめいた反応についてではありません。


 こんなときも、感情的にならずに

 相手のコメントから距離を置くようにすると、

 相手のペースにのまれることも少なくなります。



(12)根拠を聞こう、口に出そう。


(13)知ったかぶりをしない。


(14)反対するなら代替案を。



●大人たるもの、責任が持てないような発言、

 つまり覚悟を持てないような発言は本来してはいけないのです。


 では、そのような覚悟はどうすれば持つことができるのかと言うと、


 1つには、自分の意見に自信を持つことです。


 これはもちろん、いたずらに「自分の意見は正しいのだ」と

 偉そうに構えることではありません。


 考え抜いたからこその自信を皆さんには持ってほしいのです。


 ここまでこの本で紹介したようなプロセスを経て考え抜けば、

「よくがんばって考えたなぁ、自分、偉いぞ」と

 自信を持ってしかるべきなのです。 



#読書 #ビジネス