190621 永六輔 / 『大往生』 読書グラフィ 今日読んだ本

読書グラフィ 今日読んだ本

永六輔 / 『大往生』



●「赤ちゃんの時に可愛いと言われて、

 花嫁の時に美しいと言われて、

 お婆ちゃんになったら、また、可愛いと言われたいわ」


 二十歳の頃から、自分が三十歳になったら、四十歳になったら、

 六十歳になったら、八十歳になったら、

 ということを考えている人は上手に歳がとれるという。


 若者から、「歳をとったら、あァいう老人になりたい」

 と憧れられてこそ、本当の老人である。


 くれぐれも「あァいう老人になりたくない」

 と言われないように。



●「子供叱るな 来た道だもの

 年寄り笑うな 行く道だもの。」



●「患者にとって病気は「私だけ」のものなのに、

 私たち医者は「あなたたち」という扱いをしてしまうんです。

 反省しています。」



●「人間ドックで若いって太鼓判を押されて、

 それで張りきってすぐ死んじゃう人が多いんだって。」



●「人間ドックは保険がききませんからね、

 普通の診察で、調べて欲しいところを痛いとか、

 苦しいとか言った方がいいですよ。


 同じことをして保険がききますから。」



●「東京の死亡者の九十パーセント以上が病院で死んでます。

 もう自宅で死ぬってのはむずかしいんじゃないですか。


 タタミの上じゃ死ねないってことです。」


「タタミの上じゃしねない」


 この言葉はやくざ渡世人のためのものだったが、

 いまではタタミの上で死ねたら憧れの死に方といえる。



●「死ぬ前になりますと、人間は炭酸ガスが増えるんです。

 この炭酸ガスに麻酔性がありますから、

 最後はそれほど苦しまずに終わるようにできているんです。」



●「姑だった最後は嫁の世話になる、

  このことをわからせれば、あとは嫁の天下です。」



●落語 粗忽長屋(そこつながや)

 自分が死んだと聞かされて自分の死体を引き取りにいく話。



●「何か言い残すことはありませんか?」と聞かれて、

 自分で「ご臨終です」と言って死んだ人もいた。


※自分もこれぐらいのユーモアをもって逝きたい。



#読書 #人生訓