191007 渡部昇一 / 『自分の品格』 読書グラフィ 今日読んだ本

読書グラフィ 今日読んだ本

渡部昇一 / 『自分の品格 ぶれない生き方、ゆるぎない自信』



●戦場においても、企業においてもそれは変わらない。

 組織は司令官次第なのだ。


 各部署の司令官が優秀であれば、組織は確実に強くなる。


 だから、信賞必罰を徹底させて、飛び級でも何でもさせて、

 とにかく有能な司令官をどんどん抜擢することが、

 すでにでき上がっている組織を強くし、強いままに維持する、

 ほとんど唯一の方法なのである。



●『プルターク英雄伝』


「ライオンに率いられる鹿の群のほうが、

 鹿に率いられるライオンの群よりも恐ろしい」



●”平等”には残酷なほどの義務がともなう


 平等というのは度を超すと、

 かえって害が生じてくるのではないかという憂い。


 例えば、

 軍人であれば、男女平等に、人を殺傷する権利と義務を持つということだ。

 と同時に、殺されても文句を言えない状況に置かれ、

 国のために死ぬ義務も持つということなのだ。


 アメリカでは子供も大人と同じように死刑を宣告された例があるという。


 子供も兵士にならなければならない義務を負うことになる。


 生まれたばかりの赤ん坊と母親とが同じ権利を持つ、

 権利としては平等だというのは、どう考えてもおかしい。


 それは、親と子という関係を否定することであり、

 母親の赤ん坊に対する義務を否定することになるからだ。



●平等が突出してくる状況を「ニュージーランドの飛べない鳥」


 競争がないと退化し、どんなに体が大きくなっても、

 他の動物に食われてしまうのだ。


 だから、自由だとか平等だということが言われたときには、

 心の底に、それらは相反する概念なのだから、

 両方のバランスが必要だと考え、

 一時の甘いニュアンスにのめり込まないようにしなければならない。



□映画『ゴッドファーザー



三宅雪嶺(みやけ せつれい)

 明治の後半から昭和前期にかけて活躍した大思想家で大ジャーナリスト。



●獄中、死を覚悟した松陰が、門弟の高杉晋作に送った手紙がそれだ。


 その中で勝因は、男子はどこで死ぬべきかについて、


 長く生きて大きなことをやる見込みがあるのならば

 いつまでも生きていればよいが、


 しかし「死して不朽の見込み」があると思うならば、

 いつどこで死んでもよいと言っている。


 そしてさらに、確かに自分は三十歳になったばかりで、

 まだ何ら成功することなく死のうとしている。


 そのことについては口惜しい。


 けれども、自分自身について言えば、

 この死のうとしている今が、花咲き実を結ぶ時だ。


 十歳で死ぬ人にはその十歳の中におのずから四季がある、

 二十歳には二十年の中に、三十歳なら三十年の中に四季がある。

 五十歳には五十歳の、百歳には百歳の四季がある。


 そのことについては、皆同じだ。


 ただ、人生の四季において結んだ実が、

 単なるモミガラなのか栗であるのかが問題なのだ。


 だから、潔く、しかるべき時に、

 しかるべき名を成す死に方をするべきだ、

 と松蔭は言っているのである。


 二十歳で命が惜しければ、三十歳になっても惜しいだろう。

 三十歳で惜しければ、四十歳になってもやっぱり命が惜しくなる。


 こうしてダラダラと生きているよりは、

「死して不朽の見込み」ありと思うところで、

 潔く死ぬのが男の死に方だというわけだ。



●成功するために必要な三つの条件

(1)運

 運がいいこと。


(2)純

 根気があること。


(3)根

 かるがるしく動かないこと。



#読書 #人生訓