191008 ジャック・アタリ / 『いま、目の前で起きていることの意味について』 読書グラフィ

読書グラフィ 今日読んだ本

ジャック・アタリ(編著)、岩澤雅利、木村高子、加藤かおり(訳) / 『いま、目
の前で起きていることの意味について 行動する33の知性』



※共著だが、ジャック・アタリが書いた部分を主に読んだ。



●アジアの人々はまさに貯蓄に熱心で、

 自発的な家計貯蓄率は現在、一部の国で平均40パーセント強。


 世界一の産業先進国アメリカにおける家計貯蓄率は、

 むしろゼロに近くなっています。


 ヨーロッパの家計貯蓄率は、平均10パーセント前後。



●人々はリスクを恐れ、リスクから身を守ろうと努め、

 つねにリスクに対するさらなる備えを要求し、

 リスク管理に個人や集団の資金を際限なくつぎ込んでいます。


 先進国では現在、国富の3分の1以上が、

 老い、疾病、失業などのリスクにそなえるために使われています。


 そこに個人保険や、戦争のリスクにそなえるための国防費などを加えれば、

 国内総生産の実に5分の2を超えることになります。




●21世紀では、国による保護が縮小することだけでなく、

 保護を行なう主体が国だけではなくなるという現象が予想されます。


 国は社会保障から手を引く傾向にありますが、

 それは予算上の問題だけではなく、効率性の問題にもかかわっています。


 リスク管理は今後さらに国意外のメカニズムに委ねられ、

 新手のリスクを分散化させるシステムにのっとった保険市場によって

 担われることになるでしょう。



●私には、寿命を延ばすことよりも、上手に老いること、

 健康と若さを保ったまま老いることのほうが重要に思われる。



●生は不治の病で、性交渉によって感染する。



●男と女を等しい存在とみなすことは、

 生物学的にも哲学的にも大きな誤りである。


 男と女が生理学的に異なることは、同じ権利を持たないという意味ではない。


 私は男女の脳がそれぞれ違う働き方をすると考えているが、

 これは我々にとって都合がいいのだ。

 
 男と女ではホルモン系が異なっていて、その違いは脳の働きに大きく影響する。


 この相補関係があるからこそ人類は存続しているのである。



●(移動が便利になったりして)環境の画一化が広がれば、

 多様な環境に置かれる可能性は減り、自然淘汰が生じなくなり、

 大きな変化がこらなくなる。


 その結果、種そのものが危機にさらされる。


 数百万年先のことだとしても絶滅の可能性は充分にあり、

 専門家は危機感を共有している。



#読書 #人生訓