190430 土井英司 / 『土井英司の「超」ビジネス書講義』 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★土井英司 / 『土井英司の「超」ビジネス書講義』
□出町譲『清貧と復興 土光敏夫100の言葉』
・個人は質素に、社会は豊かに
□土光敏夫『経営の行動指針』
・社内の人間の顔をたてるよりも、
社会への会社の顔をつぶさぬことを考えよ。
●情報化社会も日本を全体主義へと向かわせます。
バーチャル上で昔のムラ社会が復活し、衆人環視社会が到来。
飛び抜けた行動をしようとする個人は、その他大勢に引きずりおろされる。
そこまでひどいことにならなくても、孤立する可能性が大いにあります。
それでもわが道を行き、自分自身がヒーローとして抜きん出るか?
全体主義と絆に安らぎを見いだし、国家として強くなるか?
なかなか難しい選択です。
●山田真哉
お金持ちや特権階級が茶の湯にハマったのは、
「密談」ができるからという意味もあるそうです。
実力者が集まり、密談をする場に混ぜてもらえなければ、
政治上、不利な立場に立たされる。
だから茶の湯を主宰する千利休のような人間に、権力が集まったようです。
●フェイスブックは、ハーバード大学内で
「ファイナルクラブ」から誘ってもらえなかった
マーク・ザッカーバーグがつくった復讐のツール(?)
□ジョン・マエダ『シンプリシティの法則』
・SHEの法則
(1)S=Shrink(縮小)=小さくする
(2)H=Hide(隠蔽)=あまり遣わない機能を隠す
(3)E=Embody(具体化)=高機能を具体的にアピール
●ミケーネ文明末期と日本に共通するキーワードは「モバイル」。
いつ敵が攻めてくるかもわからない、略奪も多いという時代、
富裕層は堅牢な建物を造りました。
日本でセコムの需要が堅調なのと同じ現象です。
そして富裕層以外の人々は、
財産を宝石に変えてアクセサリーや剣に埋め込み、
常に携帯できるようにしました。
剣に埋め込んでおけば、離すときは死ぬときという発想です。
今の若い人たちの財産は、宝石ではなく車でもなく人間関係と情報。
肌身離さずスマートフォンを”携帯する”のは、
全財産を持ち運ぶという思想でしょう。
●情報には「おいしいレストランの場所」のように、
一度知ってしまえば価値を失うものと、
コンサートで聴く歌のように、
何度でも繰り返し消費したいものの二種類があります。
前者はより「知識的」であり、後者は「情緒的」です。
●著者の大学時代、経営学者の榊原清則先生に
「ビジネスを見るときは、『マーケット』と『技術』で見ろ」
と教わりました。なによりも大切なのは、
そのマーケットの気持ちがわかるかどうか。
もうひとつ僕が榊原先生に言われたのは、
「技術はカネで買える。だけど、マーケットはカネでは買えない」
ということ。
つまり、技術より優先すべきはお客さまの心です。
自分がそのマーケットの気持ちを理解し、
マーケティングできる業界で勝負する~
最終的にお金を払うのが人間である以上、
それはいつの時代も変わらない最強の戦略です。
この戦略をとった場合、「技術ありき」で発想するより、
自分のキャリアの可能性を広げられるのです。
●今調子がいい業界も見極めるより
「自分が現役で働いているあいだ持ちこたえる業界かどうか」
を見極めることが肝心です。
●ジョンソン・エンド・ジョンソン元社長 新将命『経営の教科書 社長が押さえておくべき30の基礎科目』
我が信条(クレド)
(1)お客さま(売上)
(2)取引先(売上原価)
(3)従業員(販売費及び一般管理費)
(4)地域社会、国、環境(税金)
(5)株主
の順に大切にするよう書かれています。
「損益計算書の上から順番に大事にすれば、会社はうまくいく」
というのが以前からの僕(著者)の持論で、それは
「(1)売上、(2)売上原価、(3)販売費及び一般管理費」
の順になっています。
やる気にさせる場合は順番が逆になりますが、
ビジネスとして考えた場合、大事にするのはこの順番。
□本多静六『人生と財産~私の財産告白』
・第一次人生計画
(1)満四十歳までの十五年間は、
馬鹿と笑われようが、ケチと罵られようが、一途に奮闘努力、
勤倹貯蓄、もって一身一家の独立安定の基礎を築くこと。
(2)満四十歳より満六十歳までの二十年間は、
専門(大学教授)の職務を通じてもっぱら学問のため、
国家社会のために働き抜くこと。
(3)満六十歳以上の十年間は、
国恩、世恩に報いるため、一切の名利を超越し、
勤行布施のお礼奉公に努めること。
(4)幸い七十才以上に生き延びることができたら、
居を山紫水明の温泉郷に卜し(ぼくし)、
晴耕雨読の晩年を楽しむこと。
(5)広く万巻の書を読み、遠く万里の道を往くこと。
・新 人生計画
満六才より二十才までの十五年間は、心身の教練時代として、
もっぱら身体と知能の健全なる発育錬成に努め、
満二十一才より六十五才までの四十五年間は、
見のため国のために働く。
すなわち、国家社会目的に沿った科学的勤労道を決定して、
人生の活動期として悔いるところなく、
最も有効適切な勤労に励みながら、
あらゆる面において老後の準備をする。
満六十六才から八十五才までの二十年間は、
お礼奉公として、まったく報酬や名誉を超越し、
もっぱら過去の経験と日新の科学知識を生かして、
社会国家のため全力を打ち込み、
八十六才以上は晴耕雨読、働学併進の簡素生活を楽しみつつ、
かたわら後進の相談や人生指南に当たるというのである。
●ビジネスに閉塞感を感じたとき、
一つの方法は「一番よさそうな業界・会社はどこかを考えること」。
もう一つの方法は「自分でいい業界・会社をつくってしまうこと」。
□エイドリアン・スライウォッキー『ザ・プロフィット』
ビジネスの「型」を学べる一冊。
「製品ピラミッド利益モデル」は、
他社が参入する気をなくすほど安い商品をフロントエンドに導入し、
製品ピラミッドを構築して商品群全体で儲けるビジネスモデル。
「スイッチボード利益モデル」は、
仲介者(エージェント)として大きなシェアを握り、
相手が取引せざるを得ない状態をつくるビジネスモデル。
「インストール・ベース利益モデル」は、
ハードウェアと消耗品をセットで売ることで、
買い手をロックオンし、消耗品を買わせ続けるビジネスモデル。
□ダン・S・ケネディ『億万長者のビジネスプラン』
配管工事や冷暖房機器のサービスを扱うデマー社の例
(1)即日サービスの提供
(2)年中無休、24時間割増し料金なし
(3)明確な料金設定
□アレックス・オスターワルダー、イヴ・ピニュール『ビジネスモデル・ジェネレーション』
ビジネスモデルを、
「顧客セグメント」「価値提案」「顧客との関係」「チャネル」
「収益の流れ「主要活動」「リソース」「パートナー」「コスト構造」
という九つの要素に分解して、可視化できる一枚のシート。
●僕(著者)が今、最も重要だと考えている三要素
「歴史、哲学、サイエンス」
□鈴木博毅『「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ』
日本人は若い頃から柔道や剣道など、
日本の伝統を通じて「練磨」することを学ぶ。
それは、決まったビジネスモデルのなかで「質」を求める競争では有利だが、
転換点においてルールが変わったときには脆い。
□『セネカ哲学全集 <5> 倫理書簡集 I』
「貧乏が真実の友人」という話があります。
お金が去っても、友達が去っても、貧乏だけはあなたの隣にいる。
最後まで残る友達は貧乏しかないと。
貧乏はすべてをくれます。
希望もエネルギーも、なにもないところから生まれてきます。
「豊かになっても貧乏でいられる人は、本当の意味で豊かな人だ」
とセネカは言っていますが、今こそそういう思想をもつべきではないでしょうか。
豊かさを追い求めて行き詰まったら、
貧乏というものをもうちょっと肯定してもいいと僕は考えています。
□シーナ・アイエンガー『選択の科学』
ラットをまっすぐな経路と、枝分かれした経路のどちらを選ぶか見てみると、
ほぼすべてのラットが、枝分かれした経路を選んだ。
同様に、餌が出るボタンが一つ、もしくは複数の場合、
ハトやサルも、複数のボタンのついた装置を選んだ。
この実験から、「生物は選択肢が多いほうを好む」とわかります。
「カーテン屋は九割の白のために全色を揃える」という有名な話があります。
実際に売れるカーテンの九割は白らしいのですが、
全部が白だと購買に結びつかない。
そこでお店は、バリエーションがある選択肢を見せて
買ってもらうために残りの色をそろえているというのです。
調査で、「自分はほかの人よりユニークで、
ユニークなものに対する許容度が高い」っと自己評価した人たちが、
「ややユニークな選択肢に高めの評価を与える一方で、
極端に変わったものには否定的な反応を見せた」のです。
●世界貿易センタービル崩壊
脆弱構造・・・
一本の『心棒』を抜いたら全部がパタパタと崩壊するような構造
□D・A・ノーマン『誰のためのデザイン?認知科学者のデザイン原論』
答えはデザインが与えるべきもので、説明の文字とか記号は必要なく、
また試行錯誤の必要もあってはならない
□D・A・ノーマン『複雑さと共に暮らす デザインの挑戦』
我々は簡単さを望むのだが、
素晴らしい機能のどれ一つも失いたくはないのだ。
□リチャード・ヴィートー、中條亮子『ハーバードの「世界を動かす授業」』
南アフリカなどはとても労働組合が強い。
組合が労働者の権利を主張しすぎると人件費が高騰し、
国としての競争力が落ちる。そうなれば失業者が増加し、
連鎖的にマイナス要因が増えます。
→「潮目は為替や賃金の動きとも連動するんだな」
という印象をいっそう強くした。
□佐々木融『弱い日本の強い円』
「円という通貨は、投資家のリスク回避志向が高まり、
世界的に株価が下落するような時には最も強い通貨となる一方、
投資家のリスク選好度が高まり、世界的に株価が上昇するような時には
最も弱い通貨となる」。その理屈はこうです。
「もし、世界中のすべての企業や投資家が、
自分が保有する資産の1%を対外投資に振り向けたら、
どの通貨が売られるであろうか?答えは簡単である。
それはお金を持っている投資家や企業が多くいる国の通過である。
(中略)
そして投資資金を多く持っている国は米国と日本。
つまり、世界の投資家や企業が積極的にリスクを取って
対外投資を活発化させるような状況で最も売られるのは、
米ドルと円になるのである。
だから世界景気が上向きな時は米ドルと円が弱くなるのだ。
#読書 #人生訓