190509 田中ウルヴェ京 / 『成功の種を蒔く』 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★田中ウルヴェ京 / 『成功の種を蒔く──わが子の本気を引き出すコーピングスキル50』
●(震災のような)大きなストレスに対する姿勢としてもっとも大事なのは、
「眼の前にあるすでに大きなストレスを、自分の思考のくせなんかで、
さらに大きなストレスにさせるようなことはしない」ということです。
起きた事実だけでも十分大きなストレスなのですから、
まずは、現実を現実として「あるがまま」受け止め、
そして「じゃあどうするか」と、
建設的、論理的な対応策を構築していく努力をすることです。
このように、「論理的思考で乗り切ると決める努力」は、
みずからできる唯一のことです。
ここで注意してほしいことは、
努力=我慢とか、努力=無理(をする)などといった考え方にならないこと。
けっして無理をして「ストレスに打ち克とう!」などと
思ったりしないことです。
●コーピング(COPING)
英語の「Cope=難局に対処する、立ち向かう」を語源に持つ、
認知行動療法や論理療法にもとづいたストレス対処行動スキルです。
思考のくせや価値観が、どういうものかをみずから洗い出して認識し、
みずからの行動で変えていくのが、コーピングです。
コーピングは、
「自己コントロール(調整)感」を呼び起こすことを目的としています。
●一般に「ストレスは悪、不要なもの」と考えられがちですが、
(筋力トレーニングのように)あらゆるパフォーマンスの向上には、
むしろ「適度なストレス」が必要です。
状況を「いやなもの」ととらえれば、
緊張・苛立ち・落ち込み・不安など、
マイナスのストレスを感じるだけでしょう。
しかし、「好ましいもの」ととらえることができれば、
マイナスのストレスを感じないばかりか、
逆にやる気や自分を成長させていこうとする気持ちが高まるなど、
プラスのストレス(刺激)にすることができるのです。
●間違って欲しくないのは、
「なんでもプラスに考えなきゃいけない」ではなく、
「なんでもマイナスに見えている自分に気づき、
そんな自分の心に対処していく」ということです。
こういった「ストレスに対するとらえ方」を
自分自身で調整できるようにしていくスキルが、コーピングです。
●ストレスの発生過程
(1)ストレス刺激
│
↓
(2)評価
│
┌────+────┐
│ │
↓ ↓
(3)感情反応 (4)身体反応
(1)ストレス刺激
「子どもの成績が落ちた」「仕事が山積み」など、
なんらかの「刺激」になる出来事や状況は、
ストレスが生じるきっかけになります。
この刺激を「ストレス刺激(ストレッサー)」と言います。
(2)評価
ストレス刺激をどのように受け止めるかは、
思考フィルター(考え方のくせ)によって、一人ひとり違います。
ストレス刺激に対して
無意識のうちに思考フィルターをかけていることを、
心理学では「評価」といいます。
みなさんは、「ある刺激のせいでストレスを感じる」
と思っているかもしれませんが、じつは、そうではありません。
イライラ、落ち込み、怒り、焦り、不安などの「反応」は、
あなた自身の思考フィルターを通って生じてきます。
つまり、ストレス刺激をどう受け止めるかは、
自分自身が決めていたのです!
(3)感情反応
ストレス刺激が自分の中で評価されたものは、
心と身体のそれぞれに「ストレス反応」として現れます。
ストレス反応のうち、
怒りや不安のように感情として現れるものを「感情反応」といいます。
(4)身体反応
ストレス反応のうち、
ドキドキする、冷や汗がでるなど、
身体に現れるものを「身体反応」といいます。
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